2026年7月28日
料理人のための太刀魚、仕入れの話
太刀魚の旬は7月から11月。
なかでも真夏は、もっとも脂が乗る時期です。毎年この時期、魚体を見て脂の状態を確かめ、「今年は当たりだ」と判断します。
それほど太刀魚は、同じ旬でも品質に差が出る魚です。
しかし、旬の太刀魚でも、料理人のもとへ届く頃には本来の状態から少し落ちてしまうことがあります。
理由は流通工程にあります。一般的な魚介類は、水揚げから店舗へ届くまで空気に触れたまま輸送されるため、酸化が進みます。
この酸化が、脂の香りや舌触り、後味に少しずつ影響を与えます。「旬なのに物足りない」と感じる原因の一つは、ここにあります。
また、魚は大きければ良いわけではありません。大きくなりすぎると、身の厚みに対して脂の質のバランスが崩れます。
私たちは、そのバランスがもっとも優れた体長1m前後の太刀魚を、できる限り厳選してお届けしています。
鮮魚は真空パックに氷を添えて、冷凍品は急速アルコール冷凍でお届けいたします。空気との接触やドリップを抑え、身質と旨味をできる限り水揚げ直後の状態に近づけています。
袋を開けた瞬間の身の張り、包丁を入れたときの身離れ、立ち上る脂の香り。その違いを、ぜひご自身の厨房でお確かめください。



